「叶」、求めたのは僕じゃなくて

もし、叶ったのなら

そのことをいつまで覚えているのだろうか


もし、願ったのなら

どれだけの時間を祈ったのだろうか


少しでいいから

冷め切った手を

暖炉の前に翳すだけでいいから

こっちにおいでよ


「叶」

どうせ叶っても

いつかは忘れる

ずっとは無理だ


「僕」

いつでも一緒

形は残らないように

優しく、優しく

傷つけて


「叶」

咎められないから

捨てていけないから

いつのまにか壊れている


戦っただけに手に入れられた場所

血と汗でぐちゃぐちゃにしてから

愛着を持ってしまった場所を

切り裂いて


「叶」

叫んで

願いよりあなたの声が聞きたくて

届かなくて


それは全て初めから知っていて








鴇さんからの御題③
【叶】
前に書いてあったもので直せない状態なのでそのまま載せました。本当にすみません。

除かれた空

鳥が飛び交い
雲が流れ出して
そのまま雄飛に染まり
何かを捜し求めることが出来た

儚いくせして壊れなくて
記憶の空
ずっと僕を見ている

不協和音が奏でる音
音が知っている矛盾世界
それはまるで
早くこっちにと僕を誘っているようで

吸い込まれたことを
ふと思い出すときにはもう遅くて
詰め込んだ快楽を幻に見るのにはまだ早くて

探して、鍵を
けど探しただけじゃだめで
すべてを洗い流すまでは
まだ帰れない

幻を想い
夢が割れたビンから
後から気づいてふさぎ
失ってから理解した

初めから壊れた玩具を手に取り
ずっと笑っている僕に

”会 い た く な か っ た よ”




かなめさんからの御題②
「幻想世界」

雪架－枯れて、築いて、そして－

遠くより近くがいい
感じるものも聞こえてくるはずのものも
全てが幻だったと思ってしまうから
何をしていても空ばかり見てる
それは唯一同じものを見られるといってるのに
ただのエゴだったりする

深く抉られた傷口
もう忘れたつもりでいたのに
何かを見るたびに思い出す
どんなに叫んでも届かなかったのに
ある日突然私の前に現れて
悴んで冷たくなった手で頭を撫でて
ずっと謝り続けていた

はき出した気持ちを抱きしめて
カラになってしまった心を
嘘でもいいから優しい言葉で満たして
色あせてもなお写真の中で
まだ物語は廻っているのに

遠くだと寂しくなる
手を伸ばしても何もつかめない
虚無は怖いから
たまには声を聞かせてと

君の困った顔を
ひたすら思い出して




。+♪匿名♪+。さんからの御題①
「遠距離恋愛」